健診は「悪いところ探し」ではなく、赤ちゃんが自分では伝えられない体の状態を、成長の節目ごとに一緒に確認していく時間です。落ち着いて、ひとつずつ見ていきましょう。
乳幼児健診は、生まれてから3歳になるまでのあいだ、体の大きさ・発達・体の各部分に気になるところがないかを、いくつかの節目でチェックしていく定期健診です。だいたい次のタイミングで行われます。
法律で必ず受けることになっているのは1歳6か月と3歳の2回ですが、それ以外の回にも、股関節や心臓の音、目の様子など「見逃すと後で困る」大事な項目が多く含まれています。案内が来た回は、できるだけすべて受けていただくことをおすすめします。
月齢によって内容は少しずつ変わりますが、主に次のようなことを確認しています。
健診は、予防接種のスケジュール確認の機会でもあります。母子健康手帳を見ながら、受け忘れている予防接種がないかも一緒にチェックします。
Q. 6〜7か月の健診は必ず受けないといけませんか?
A. 法律で決まっているのは1歳6か月と3歳の健診だけですが、股関節・心臓の音・目のチェックなど大事な項目の多くは、それ以外の回にも含まれています。案内が来た回は、できるだけ受けることをおすすめします。
Q. 「股関節の開きが左右で違う」と言われました。うちの子だけですか?
A. 珍しいことではありません。念のため骨の専門の先生(整形外科)にもう一度診てもらう「二次検診」になるお子さんは、10〜15人に1〜2人くらいの割合でいます。特別なことではないので、案内された通りに受診してみてください。
Q. 心臓に雑音があると言われました。すぐ手術が必要ですか?
A. 赤ちゃんの心臓の音の多くは「心配のいらない音」で、成長とともに聞こえなくなっていきます。ただ念のため、体位を変えて何度か聞き直したり、詳しい検査(心エコーなど)で確認をおすすめすることがあります。
Q. 精巣が下りていないと言われました。どうすればいいですか?
A. 生まれてすぐは自然に下りてくることもありますが、生後6か月を過ぎても下りていない場合は、泌尿器科の先生に相談し、1歳前後から2歳ごろまでを目安に治療のタイミングを考えていきます。「そのうち下りるだろう」とご家庭だけで様子を見すぎず、健診で指摘されたら早めに相談窓口につながることが大切です。
Q. M-CHATで気になる点があると言われました。自閉症ですか?
A. M-CHATは、1歳6か月の健診で行う「気になる部分がないかをまず広く確認するための質問紙」で、診断そのものではありません。チェックがついたからといって、必ずしも自閉スペクトラム症と診断されるわけではありません。1〜2か月後にもう少し詳しくお話を伺う面談(二次スクリーニング)を行い、必要に応じて専門の窓口へおつなぎします。
Q. 3歳児健診の視力検査に引っかかりました。
A. 目の見え方は6〜8歳ごろまでに完成していく発達の途中です。3歳の時点で引っかかっても必ず弱視と確定するわけではなく(機械の検査は「念のため引っかける」判定も多く含みます)、詳しい検査での確認が必要です。ただ、この時期に見つけておくことが、間に合ううちに治療につなげる大切なポイントになります。
Q. 3歳児健診の尿検査は何のためにするのですか?
A. 腎臓の炎症や糖尿病を早く見つける意味もありますが、いちばんの目的は、腎臓や尿の通り道に生まれつきの問題がないかを、症状が出る前に見つけることです。痛みのない検査で、気になる値が出た場合は再検査や専門科(腎臓内科)でさらに確認していきます。