お子さんが「頭が痛い」と訴えると、心配になるご家庭は多いと思います。実際には、お子さんの頭痛の多くは、かぜなどにともなう一時的なものや、片頭痛・緊張型頭痛といった心配のいらないタイプです。ここでは、頭痛の見きわめ方と、おうちで気をつけていただきたいことをまとめました。
「頭痛」とひとくちに言っても、原因はさまざまです。大きく分けると、次の2つがあります。
ごくまれに、頭の中の病気(腫れものや圧力の上昇など)が原因のこともあります。診察では、まずこうした心配な原因が隠れていないかを確認したうえで、頭痛のタイプを見きわめていきます。
頭痛の診断でいちばん大切なのは、検査そのものよりも、くわしい問診と診察です。いつから、どのくらいの強さで、どこが、どんなふうに痛むか、吐き気やほかの症状がないかを詳しくお伺いします。神経の診察で気になる所見がなく、痛み方のパターンが典型的であれば、多くの場合、脳の画像検査や血液検査、脳波検査は必要ありません。
一方で、次にあげるような気になるサインがある場合には、念のため眼の奥の状態を確認したり、頭の画像検査(CTやMRI)をおすすめすることがあります。
お薬は診察で決めます
頭痛のタイプや年齢、体の大きさによって使えるお薬・使い方は異なります。この資料には一般的な考え方のみを記載し、個別のお薬の種類や量は記していません。痛み止めの飲み方や、くり返す頭痛への予防のお薬については、診察で医師とご相談ください。
まずは睡眠・食事・水分・生活リズムを整えることが、どのタイプの頭痛にも共通した土台になります。それでも頭痛が頻繁で生活に支障が出ている場合は、予防的なお薬を検討することもありますが、これも診察のうえで判断します。
Q. 頭痛があると聞くと心配です。CTやMRIはしなくて大丈夫ですか?
A. 神経の診察で気になる所見がなく、痛み方のパターンが典型的な場合は、画像検査をしなくても診断・方針を決められることがほとんどです。前のページにあるような気になるサインがある場合には、念のため画像検査をおすすめすることがあります。
Q. 片頭痛と緊張型頭痛はどう見分けるのですか?
A. 片頭痛はズキズキと脈打つように痛み、光や音がつらく、動くと悪化しやすいのが典型です。緊張型頭痛は頭全体が締めつけられるように重く痛み、動いても悪化しにくい傾向があります。ただしお子さんはうまく説明できないことが多く、両方が混ざって見えることもよくあります。診察でくわしくお伺いしながら判断します。
Q. 痛み止めはどのくらいの頻度で使っていいですか?
A. 使い方の目安は診察でお伝えします。目安を超えて頻繁に使うと、かえって頭痛が悪化してしまうことがあるため、使う回数が増えてきたと感じたら、ためらわず一度ご相談ください。
Q. 頭痛で学校を休みがちです。どうしたらいいですか?
A. まずは睡眠・食事・生活リズムを整えることから始めます。それでも休みが続く場合は、無理のない範囲での段階的な登校(1時間目だけ登校するなど)を一緒に考えていきます。長引く場合は、生活への影響を含めて診察でくわしくご相談ください。
Q. 朝になると頭が痛い、立ちくらみもすると言います。頭痛と関係ありますか?
A. 朝方に強く午後には楽になる頭痛や、立ちくらみ・動悸をともなう場合は、「起立性調節障害」という、立ち上がったときの体の調整がうまくいかない状態が関わっていることがあります。片頭痛や緊張型頭痛と合併することもあるため、診察で状況をあわせて確認します。
Q. 頭痛もちの体質は、大人になっても続きますか?
A. 成長とともに落ち着いていくお子さんも多くいます。生活リズムを整えることや、きっかけになるものを避けることで、症状が軽くなっていくケースがよくみられます。ご心配な場合は経過を一緒にみていきましょう。