体に負担のかからない検査です。何を調べているのかがわかると、少し安心して結果を待っていただけます。
超音波検査(エコー)は、体に聞こえない音の波を当てて、おなかの中の様子をモニターに映し出す検査です。レントゲンやCTのような放射線は使いません。ゼリーを塗った器械(プローブ)を優しくおなかに当てるだけで、痛みはありません。
お子さんの急な腹痛・嘔吐・機嫌の悪さなどがあるとき、次のような病気がないかを確認する目的で行うことが多い検査です。
腸重積の場合:1歳前後の赤ちゃんに多く、「時々ぐったり不機嫌になっては、しばらくするとケロッとする」という波のある不機嫌・啼泣が、実は一番はじめに気づくサインです。血の混じった便(イチゴジャムのような便)が出ると分かりやすいのですが、これはあとから出てくることも多く、まだ出ていないからといって心配ないとは言い切れません。エコーでは腸が二重・三重になった特徴的な形が見えるため、比較的見つけやすい検査です。
虫垂炎の場合:右下のおなかの痛みや、押すと痛がる様子があるときに行います。エコーで虫垂の太さや、押しても形が変わらないか(腫れて硬くなっていないか)を確認します。1回のエコーだけでははっきりしないこともあり、その場合は数時間おいてもう一度確認することがあります。これは検査の精度が悪いのではなく、炎症の経過をていねいに追うための一般的な進め方です。
肥厚性幽門狭窄症の場合:生後2〜8週ごろ(多くは生後3〜6週)の赤ちゃんで、母乳やミルクを飲んだあとに勢いよく(噴水のように)吐くことが増えてきたときに疑います。エコーで胃の出口の筋肉の厚みと長さを測ります。
吐き方の色にも注目してください
肥厚性幽門狭窄症の吐き物は、母乳・ミルクの色(白っぽい・透明)で、緑色や黄色っぽい色はしません。もし緑色や黄色っぽい吐き物が見られる場合は、幽門狭窄とは別の原因(腸のねじれなど)をまず考える必要があり、様子を見ずにすぐ受診が必要なサインです。下の「すぐ受診してほしいサイン」もあわせてご確認ください。
検査そのもの:ゼリーを塗った器械をおなかに優しく当てるだけで、麻酔や注射は必要ありません。赤ちゃんが泣いてしまっても、検査自体が体に負担をかけることはありません。授乳やおしゃぶりで気をそらしながら行うこともあります。検査の内容によっては、事前に授乳・ミルクを控えていただくようお願いすることがあります(指示があれば看護師・医師からお伝えします)。
結果によってその後の流れが変わります
おうちでのケア(帰宅になった場合)
Q. エコー検査は痛いですか?赤ちゃんは検査中じっとしていられますか?
A. 痛みはありません。ゼリーを塗った器械を優しく当てるだけの検査です。赤ちゃんが動いたり泣いたりしても、スタッフが体勢を工夫しながら行いますので心配いりません。
Q. 一度「異常なし」と言われたのに、あとで症状が悪化することはありますか?
A. あります。特に虫垂炎は初回のエコーではっきりしないことがあり、時間をおいて再確認することがあります。検査の精度が低いからではなく、炎症の経過を見ながら判断するための一般的な進め方です。症状が続く・強くなる場合は再度受診してください。
Q. 腸重積の「整復」って何をするのですか?痛くないですか?
A. お尻から細い管を使って水や空気をゆっくり入れ、もぐりこんだ腸を元の位置に戻す処置です。麻酔なしで行うことが多いですが、必要に応じて痛み止めや鎮静を使うこともあります。詳しくは担当医からご説明します。
Q. 手術が必要になりますか?
A. 病気や状態によって異なります。腸重積の多くは手術以外の処置(整復)で治ります。肥厚性幽門狭窄症は基本的に手術が必要ですが、緊急ではなく体調を整えてから行います。虫垂炎は炎症の程度により、お薬での経過観察で済むことも、手術になることもあります。
Q. 触ってしこりを確認できないと、病気ではないのですか?
A. そうとは言えません。お腹のしこり(腫瘤)は、触診だけでは分かりにくいことが多く、触れなかったからといって病気を否定できるわけではありません。エコーでの確認が優先されます。